レ・ミゼラブル再び

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レ・ミゼラブル日帰りツアー再びです。当初1公演だけのつもりだったので、チケット発売当初3月分しか取ってなかったのです。なぜ急に行くことにしちゃったのか・・・。その訳は泉見洋平さんのマリウスを経験したかったから。

3月のレ・ミゼに行った時、石井一孝さんVer.のCDを買ったのです。そのCDのマリウス役が泉見さんだったのですが、これがすっごい衝撃的だったのです。私の中でマリウスは「冷静で大人で・・・どちらかというと文学青年っぽいイメージ」、対するアンジョルラスは「熱くて激しい体育会系」という風に考えていたのです。それはきっと私が初めて聴いた「カフェソング」が井上芳雄さんだったり、3月に観た公演は岡田浩暉さんだったので、この二人のイメージからそう思っていたのだと思います。まして井上さんは「DIVA2004」でその曲一曲歌っただけですし、私はその時レ・ミゼを知らなかったので周りで泣いている人を見て「ほっ、ほ~。これは悲しい場面で唄われるのだな・・・」なんて調子でしたからマリウスとして観たというより井上さんが唄っているぞ!っていう気持ちが高かったのです。なので泉見さんの熱い慟哭系「カフェソング」に驚いたのです。こういうマリウス、こういう「カフェソング」もあるんだ・・・って。これがダブルキャスト、トリプルキャストの面白味なんでしょうね。

上手さ加減や知名度を比べるのではなく、色んな人が演じることによって、多種多様な解釈やキャラ像があり、歌詞や台詞は決まっていて、お話のスタートとゴールも決まっていて、全く同じ運命をたどることになるのだけれど演者のほんの微妙な・・・きっと半拍にも満たないぐらい微妙な・・・個々が持っているリズムの違いで観ている側の心に響く部分が違ったり、観ている側が持っているリズムもそれぞれだから受け取り方や受け取るタイミングが違ったり。もっと追求して考えると舞台ってキャスト全員が個々にリズムがあり・・・、観る側としてはその時隣に座る人の呼吸の違いもあったりで・・・こりゃ大変なことになってきました。こういう「絶対に同じものは二度と見れない観」が舞台の良い所なんでしょうね。

泉見マリウス・・・想像以上に良かったです。熱いだけじゃなく優しく好青年なマリウス演じておられました。岡幸二郎さんも声の具合があまり良くないとお伺いしていたのですが「どこが?」って感じで、素晴らしかったです。山口祐一郎さんは言うまでもなく・・・絶好調でございました。今回のレ・ミゼの輪・・・別所バージョンのCD買っちゃいました(^^ゞ