楽しいカーテンコール

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DSCF0249 私にとってメインイベントとも言うべきキャストの組み合わせで「レ・ミゼラブル」観てきました。山口祐一郎さん、岡幸二郎さん、泉見洋平さんという組み合わせは東京でも観ているのですが、これが一番私にとっては心地良い組み合わせです。そして16列という全体像を観やすい席で、舞台にどっぷり集中することが出来ました。

さて、まずは泉見マリウス。熱いけれど繊細で脆い部分もある泉見さんのマリウスがすごく好きです。今回涙を誘ったのが「恵みの雨」の最後。エポニーヌが死んじゃった後、マリウスは子供みたいに「ねぇ、ねぇ、どうしたの?」って感じで腕を揺さぶるのです。もちろんエポニーヌはもうこの世におらず、腕がブラーンってするだけなのですけれど。そのマリウスの「何で?どうしたの?」っていう理解できてない感じが観ていてすごく痛かったです。そして、岡幸二郎さんも本当に素晴らしかった!あの広い劇場に朗々と響き渡る張りのある声には大感動です。岡さんのジャベールで好きなシーンが、バリケードでバルジャンに命を助けられて、立ち去るところ。一度立ち止まって背筋をピンと伸ばして、ジャベールのプライドを保って、かっこよく立ち去るのです。ちょっと圧倒されます。私、このジャベールという人、初めてレ・ミゼラブルを観た時は、結局ジャン・バルジャンに翻弄されるだけで、かわいそう・・・なんて思っていたのです。強いからこそ自分の信念に自信が持てなくなっちゃって、ポキンと折れちゃう。最近は、この人はこの人なりに大変な人生だったんだなぁ~なんて思ったりして。今はバルジャンの気持ちもわかるし、ジャベールの気持ちも立場もわかる。どちらも心に響きます。岡さんのジャベールは、今度は3階席のB席なのですが、もう一度観られることになっています。その時は天井にまで響き渡る声を堪能せねばです。そして、祐一郎さんもいつもながらに素晴らしい!コゼットに対する愛が溢れていて痛いぐらいでした。いつ観ても温かいバルジャンです。アンジョルラスは今回私初めて岸祐二さんで拝見したのですが、う~ん・・・鋭さが無いのが私的には残念でした。歌は声量もあるのですけれど、上手く唄おうとしすぎなのかな?二世リーダーというか・・・父の後を継ぎ・・・みたいな、若殿風の落ち着きを感じちゃって。私の理想のアンジョルラス像としてはマリウス以上の熱さが欲しいなぁ~なんて思いました。

そして、この公演では大事件がありました。なんとセットが壊れたんですよ~。バリケードシーンが終わって盆が裏へ廻った直後にエライ音がしたのです。うわぁ~誰か落ちたか?カフェソングでアンジョルラス居なかったらヤバイなぁ~なんて思っていたら、セットに異常があったようで。次のシーンでは下水道の入り口?が斜め45度ぐらいに傾き、その間から雪駄を履いた大道具さんの足がたくさん覗いておりました。えらい斬新なセットやなぁ~って思えるぐらいではあったのですけれど。前に他のセットが出てきたら裏で修理できるのかな?なんて思っていたのですが結局最後までその状態。結婚式のシーンでも背景には斜めになった下水道の口が・・・。あっ、アンジョルラスも無事カフェソングに出てらしたのでキャストには異常がなくって一安心でした。それに、いつも観られるのは下水道の入り口からマリウスを担いだバルジャンなのですが、今回は斜めにセットが上がっちゃっているもので、ほんの少し長くマリウスを担ぐバルジャンが袖から観れたので、若干ラッキーなのか?・・・も。

カーテンコールでは祐一郎さんと岡さん手を繋いで仲良く行進。そして、二人してちっともずり下がってないのに、ズボンをギュギュッと引っ張りあげて、身だしなみを整えておられました。「客席粘り勝ち」で終了アナウンスが終わったあとに、おまけカーテンコールがあり、早々と衣装を脱ぎかけてたキャストの方もいたりして、大慌てで出てきてくださり感謝でした。最後の締めは祐一郎さんで。斜めになったセットを指して「お気をつけてお帰りください」って。洒落が利いて「上手い!」。トラブルはあったけれど、楽しい気分で観終わることができました。思い出に残る舞台になりました。やっぱり、レ・ミゼラブルは素晴らしい!

2005.3「レ・ミゼラブル観劇記」:http://prince.tea-nifty.com/moon/2005/03/post_26b1.html

2005.5「レ・ミゼラブル観劇記」:http://prince.tea-nifty.com/moon/2005/05/post_851f.html

2005.12「レ・ミゼラブル大阪初日観劇記」:http://prince.tea-nifty.com/moon/2005/12/post_1ab0.html

コメント

  1. 小凛 より:

    こんにちは
    私もこの日にリトショのマチネとレミのソワレを観ました。
    同じコースみたいで嬉しかったので書き込んじゃいました。
    オンマイオウンの時に一回、バキバキっていう音がしてて、
    静かなのにいやだなって思ったら
    バリケードが裂けると同時に凄い音でしたよね
    下水道の書割が落ちてこないように脚立(?)で止めてあったのがちょっと笑えました。

  2. moon より:

    小凛さん
    同じコースを辿った方に出会えるとは驚きです。我ながら大阪で昼夜観劇することになるなんて・・・って、思いつつバタバタ移動でした。意外にあまり間の時間無かったですよね。
    あのセットを脚立で止めてあったのですか?その後何事も無くて本当によかったです。
    小凛さんと言えば・・・グランドホテル大阪公演無かったですね。キャストHPを観ての情報だったので、フライングどころか中止になっちゃったみたいで、ご迷惑をおかけしました。この場を借りて・・・ごめんなさい。

  3. 小凛 より:

    ほんとに、ばたばたでしたね
    城ホールでは握手会があったようで人も多かったですし。
    グランドホテルね、大阪来て欲しいですよねぇ
    なんとかならないのかしら・・・

  4. moon より:

    大阪ビジネスパーク駅から会場へ向かったのですが、みんな橋を渡っていくので、今日は何やってたっけ?って思っていたのですよ。あの握手会は本当に大変みたいですよ。東京で参加した友達も数時間並んだと話しておりました。その方たちのコンサートへ岡さんも行かれたみたいですね。私も一度観てみたいと思いつつ、なかなかチャンスなくです。今回のレ・ミゼで岡さんの素敵さが関西人にも広まり、グランドホテル大阪公演・・・なんてことになったら嬉しいですよね。

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