ビールの泡から最先端のナノ素材開発

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ビールの泡から最先端ナノ材料開発

本日の講義は東北大学の村松淳司教授による「ビールの泡から最先端のナノ素材開発」。

『ビールの泡、温泉、豆腐、牛乳など、いずれもコロイドの世界です。暗い部屋で一筋の太陽光が通ると、きらめいて見える散乱も、そう。このコロイドのサイズが小さくなるとナノ粒子です。最先端ナノ材料の開発は、この自然の現象を真似て行っています。未来の液晶テレビは、画用紙のように丸めて保存できるでしょう。未来の自動車は太陽光をエネルギーに変えて自動運転で自走するでしょう。そんな夢のような技術を実現するのが、ナノ材料なのです。』(ナレッジキャピタルサイトより

素人さん(じゃない方もいるけれど)な私たちにわかるように、興味が持てるようにと、ビールの泡、お酒、お豆腐、化粧品、温泉の成分なんかのお話を交えて、ビールをグラスに注いでレーザー光線を通して光の散乱を見せてくださったり、美味しいビールの注ぎ方を実践してくださったり・・・とにかくわかりやすく講義をしてくださる先生でした。。。。ううう(>_<) それでもパシッとわからない自分が悔しい・・・。これはめっちゃ面白い話だぞ!という予感はするし、ワクワクもするのだけれど、なんだろうか・・・この私の電気の通りの悪い状態は。

今日のお話は、色んなものにあるコロイドという小さな物質の大きさや性質によって色や味が変わる・・・ってな話だったのだと思われるのです。
ステンドグラスの色の違いや口紅の色もコロイドのサイズで変わるのだとか。このコロイドをいかに安定させるかで、ビールやコーヒー、お茶の味、プリンタインクの性質などが変わってくるそうな。
ミルク入りの缶コーヒーは、コロイドの周囲にミルクの脂肪分などが付着して安定するので美味しい味を作りだしやすく(UCCが凄い)、ブラックの味を安定させて作るというのには、めちゃくちゃ技術力が要るのだとか。コーヒーの中にあるコロイドを冷やしても沈殿させないように作るというのが難しいと。また、弱アルカリ性の水でコーヒーを作るとザラザラ感の出ない美味しい味になるそうな。サントリーBOSSのブラックは化学的に分析しても素晴らしいそうです。お茶も同じように混ざりものがないので難しいそうで、なかなか世の中にお茶の缶やペットボトルが出なかったのはそういった技術的な事情もあるのでしょうか?
乳製品も乳脂肪分が多くなると不安定になるので、いかに安定させる濃度の製品をつくるかが鍵になるのだとか。これは明治がすごい技術だと。

プリンタインクも安定した濃度でないと沈殿物が出て目詰まりを起こすのだとか。ブラック-43.2、シアン22.6、マゼンダ-5.1、イエロー19.2という単位はよくわからないのだけれど、合計すると、ほぼゼロになるので、混ぜても滲まないし沈殿物が出ない(目詰まりを起こさない)素晴らしい配合なのだとか。こちらはEPSONが開発したそうなのですが、CANONが今は上位レベルだと。

コーヒーを作るにしても、お茶を作るにしても、インクを作るにしても、安定性のある状態をいかに作り出すかという研究を重ねて製品化されているそうで、美味しい豆と美味しいお水で作りました!というわけではない様子でした。そして、今、この分野の技術を使って折り曲げられるディスプレイの研究がされているとのこと。近々、テレビが丸められたり、スマホが折りたためる時代が来るそうな。。。

 

・・・化学的な単語が出てくるともうさっぱりなのですが、とにかくビールや牛乳やお茶の中には小さな物質があって、それの形によって色や味に差が出る。メーカー側はその味が美味しく安定するように研究を重ねている。この小さな物質を安定させるための工夫というのが重要だということは理解しました。
余談として、年齢を重ねると指でタッチバネルが反応しにくくなりますが、爪の水分量は同じなので、爪でパネルを触ると動きますよって。

たぶんこれから色んなお話をきいていく上で、同じような話が出てきたら、少しずつ理解できるに違いないと信じて・・・今日の講義は終了。なんだか目に見えない小さな物質の世界がありとあらゆるものの中に潜んでいるようです。
タッチパネルの仕組みも図解してくださったのですが、これもまたなかなかの難解さでした。
それにしても化学は凄いものです。実は、今日の話は化学?なのか科学?なのかさえわかってない私がいます。。。なんだか悔しい。
別府なのかな?「血の池地獄」「海地獄」の色の違いなんかもコロイドが関係しているそうで、頼まれてそういう分析もされるとのこと。科学を使って謎解き。科捜研の世界??事件じゃないから違うか。。。

コロイドの世界がわかる人はきっと同じ地球に暮らしていながら、私とは見えている景色が違うのだと思います。それにしても人間ってホント凄い。実際に目で見る以上のものが心や頭の目を使って見られるのですから。私ももっと見聞を広めて、どんどん新しい世界が見られる目と頭と心を鍛えていきたいと思います。
帰宅して「コロイド」を検索をしてみたのですが、あまりの訳わからなさに解説を読んでいても目が勝手に読み飛ばしをしています。英語の文章を読んでいて、意味のわかる単語だけを拾って訳わからないみたいな状態。しっかり目を開いて意に反して「逃げてしまう目」を落ち着かせねばなりません。

こういう凄い先生の最先端研究のお話を500円でお茶飲みながら聞けるというのは、とても贅沢です。講義をしてただいているのに、頭の上に大きな「?」が飛んでる状態ですが、とにかく面白い!!と思って聞いていることだけは先生のお伝えしたいところです。

村松先生の研究室のサイト:http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/muramatsu/index.html