井上芳雄さんの9月に行われたコンサート「星に願いを」のDVDが発売されました。会場で予約したので、宅配で16日には届いたのですが、やっと見れました。予約したときに予約特典でポスタープレゼントなんてことになっていたのですが、宅配でどうやって届くのだろう?なんて不安に思っていたのですが、大きなダンボール箱に折れないようにポスターが入っていてびっくり。とても丁寧な発送方法をしてくださっていて嬉しかったです。
DVDになっても生で観た時の感動は薄れずの完璧な歌唱力には本当に脱帽。オープニングで唄った歌が何らかの事情で、収録されないという話を聞いたときは、いったいどうなるのかと思ったのですが、なかなか上手く編集されておりました。そして、DVD版の醍醐味。唄っている表情が見れること。井上さんは歌だけでも素晴らしいけれど、表情が付くと気持ちがより伝わってきます。歌詞に対する表情もあれば、メロディーに対する表情もあり・・・井上さんが持ってらっしゃる表現方法のすべてを見られるようで楽しいです。
特に私のお気に入りは『わたしは青空』『ニーナ』。「わたしは青空」はこの世を去らねばならなくなってしまった人から残された人へのメッセージというテーマなので、悲しい歌になるハズなのに、井上さんは笑顔で・・・なんだか吹っ切れた清々しさを感じます。ところが歌詞の端々に心残りが現れていて、余計に悲しくて寂しくて・・・涙なしでは聴けない歌です。『ニーナ』は去年のコンサートで一番印象に残った歌で、きっと他の方もそうだったんでしょうね。ファン投票で1位になってファンクラブ会員限定っていう回で唄ってくださいました。お芝居もする人だし、歌唱力に余力があるから、歌にも色んな表情がついていて、聴いていると、お話を聞いているようでワクワクします。子供に絵本を読み聞かせるようにこの歌を聴かせても良いのかもしれません。井上さんの表情豊かな歌い方を聴いていると、この歌を唄うにはきっと演技力も必要なんだろうなぁ~なんて思うのです。ハムレットで蜷川さんの薫陶を受けたことも、井上さんの演技力向上の一因だろうけれど、「LoveLetters」もきっと良い経験になっているのではないでしょうか?そうそう、「SteamHeat」のダンスも完璧で、足がめちゃくちゃ綺麗に上がっていて素晴らしい!そして、唄い終わった時は息も絶え絶えなのですが、唄っている時は余裕の表情。さすがです。アンコール最後の曲「星に願いを」を手回しオルゴールの音だけで唄っちゃうのも、歌唱力があってこそ成立する演出で素敵です。
どの曲も暖かく、世の中にはこんな歌もあったんだ・・・と、いつも井上さんは、私たちに素敵な曲を教えてくださいます。でもきっと井上さんの温かい声と表現力と歌唱力と、そして楽曲が持つパワーの相乗効果でより心に響く曲になっていくんでしょうね。”声が喜ぶ”ものを唄っていきたいという井上さん。きっとファンも井上さんの声が心地良いものをたくさん聴きたいと思っていると思います。だって、井上さんの声が一番良い調子で聴けるものを聴かなきゃ井上芳雄さんの歌を聴く意味が無いもの。これからも温かい歌をたくさん唄ってくださったら嬉しいなぁ~なんて私は思います。
さて、映像版としての感想・・・良く言えば『万華鏡』悪く言えば『目が廻る』映像でございます。たしか13台のカメラで撮影なんて話をしてらしたのですが、ちょっとやりすぎかな?カメラがわりと次々早いテンポでスイッチしていくので、ダイジェスト映像を見ている感じになっちゃいます。結構聴かせる曲が多いのに、目が落ち着かないのが本当にもったいない。たくさん撮っているわりに、これはこの映像で良いのか?なんてカメラが追いきれてない部分もあったりで・・・。映像化というものの難しさも感じました。