青山劇場はとっても遠かった・・・。というか、渋谷に着いて時間があったので、せっかく東京だしシアターコクーンで新しい舞台のチラシでも・・・なんて思ったのが間違いでした(^^ゞコクーンには目新しいものはなく、「天保十二年のシェイクスピア」の当日券販売に並んでいる人がたくさんいてビックリでした。

今回、初めて青山劇場に行ったのですが、渋谷駅から１０分なんて案内されているということは、迷わずとも１５分はかかると見ておくほうが無難・・・そして渋谷駅からコクーンまで公式には徒歩７分ということは１０分は覚悟せねば。合計２５分なのに、開演１２時半なのに１２時の時点でまだコクーンなところが怖い(^^ゞ土曜で混んでる街を渋谷駅まで戻って、そこから失敗しちゃいけないので、地図は持ってたのですが方向音痴なもので、道でティッシュ配っているお姉さん２人に劇場の道を聞くが空振り。知らないのだそうな・・・。で、困ったなぁ～なんて交差点に立っていたら、東京にもいました！親切な方が。向こうから「こどもの城ですよね」なんて声をかけてくださったのです。とっても助かったし、人の情けが嬉しかった(>_<)なんて感じで無事劇場に着いたのは開演５分前でした。

さてさて、観ました「吉原御免状」。とりあえず、原作のある作品で、今までの新感線とは違うらしい・・・という知識だけで行ってみました。先入観無しで観たい主義なもので、もちろん原作も読まずです。新感線素人の私でさえ観ていて思ったことは・・・ギャグがてんこ盛りで、展開が悲しくても笑える新感線作品が好きな人には痛いかなぁ。私が今まで観ている新感線作品は「阿修羅城の瞳」「ＳＨＩＲＯＨ」「荒神」、そしてゲキシネにて「アオドクロ」という程度なので、こうでなきゃ・・・っていうのがあまり無い・・・ハズ。古田新太さんも初見だったりして。なのに、この私でさえも橋本じゅんさんに少し笑いを期待してしまったところが痛い(^^ゞでも、真面目路線の橋本じゅんさんは、ものすごくかっこよかったです。いつものようにビジュアルだけで笑えるなんて皆無でした。ギャグは無いという話も聴いていたのですけれど、まさかこれほど無いとは・・・。ギャグ無しというのは大げさではなく、心底本当ですよ。

作品としてはかなり好きな感じでした。ストーリーは痛い・・・けれど、キレイゴトなしの重さを持っていた気がします。そして、セットと衣装がめちゃくちゃ好き。盆を多用して街の様子がグルグル変わっていく様はとても楽しかったですし、色彩もとっても綺麗で、舞台は決まったサイズの空間なのに、無限に広がりを感じました。街あり、山あり、水辺あり・・・本当に素晴らしかった。キャストの大収穫は藤村俊二さん。そして京野ことみさんが演じた高尾太夫みたいな女性好きだなぁ～。